3月のバリは、盆と正月が一度にやってくる!

3月というのに、東京は先週大雪だったそうで、なかなか大変な毎日のようですね。さて、バリ島で3月といえば、ニュピであります。ニュピとは、バリヒンズーの正月元旦に当たる日なのですが、今年は11日金曜日。毎年変わるんです、ウク暦だかサカ暦だか、太陰暦をつかってるもので。で、この日は、外出禁止、飲食禁止、灯り、電気の使用禁止、セックス禁止と、なんでもかんでも禁止の日でありまして、たとえ日本人観光客であろうとも、バリ島に滞在している限り、このルールに従わなければいけません。

なにしろ、空港だって閉鎖されちゃうんですからね、観光、ショッピングも禁止といったら禁止なんですぅ〜。でも、ホテルに滞在している場合は、ホテル敷地内はプール水遊びOK、飲食OK、セックスOKであります。ただし夜になってから部屋の灯りが漏れると怒られちゃうので、しっかりカーテンをしていないといけません。ホテル以外の、私のように自宅の場合は、ま、敷地内は歩けますが外には出られません。地域によって、それが厳しい地域と甘い地域があるようで、以前、私が住んでいたデンパサール市内の路地の奥深くの横町では、子供たちが外で遊んでましたけどね。

それでも夜になると、外に灯りが漏れないよう窓にカーテンをかけ、おとなしく過ごさねばなりませんでした。で、そんなんめんどうやんかぁ〜という、こちらに在住の方々は、ホテルに避難するか、バリ島を脱出しちゃいます。ジャワ、ロンボクとかイスラムの地域は、関係ないんですね。また、桜見物に日本に帰るというリッチなリタイア組もたくさんいらっしゃいます(こっちに買い出しにくるという貧乏なIT通販の方もいらっしゃいますけど)。

で、そんな禁止、禁止の日のどこが楽しいかのというと、その前の晩、大晦日ですな、この日はオゴオゴという青森のねぶたをかなりチャッチクした悪霊ハリボテ大人形が街を練り歩き、飲めや歌えの大騒ぎ、町内対抗ケンカ合戦とかいろいろありまして、ローカルのみなさんは夜遅くまで大騒ぎをなさるわけで、翌日のニュピは、もう疲れて二日酔いで動けないという状況なのです(すいません、ハリーボッテーの写真がありません。ネットのどこかにあると思いますので「おごおご、ニュピ バリ島」で検索してみてください)。

ところが、昨年は大統領選挙、一昨年は爆弾テロがあったため、オゴオゴも禁止。今年は何もないというのに、またまた禁止(クタでは、やるようですが、最近ガソリンの値上げがあってデモやってるので、そのためかなぁ〜?)。ってことで、オゴオゴは今年もあんまり見かけません。でも、そのかわりというか、今年のニュピは、あの日本のお盆と同じ、先祖の霊が家に帰ってくるという最大級のお祭り「ガルンガン」が、8日から10日にかけて行われるのです。このガルンガンはウク暦だかサカ暦だかで、半年に1回あるんですね。だから、ウク暦だかサカ暦だかは、半年周期なんです(チョーいい加減ですみません。ネットで検索してみてください)。

で、こっちの年寄りは平気で110歳とかいうんですが、半年で1年の計算なので、あまりアテにはできません。そんなわけで、バリの3月は、盆と正月がいっしょにやってくるのでありました!

あ、ホワイトデーっていつなの?

写真はおなじみ、お祭りの行列。頭の上にあるのは、お供え物なんですけど、お祈りが終わった後、みんなで分け合って食べちゃいます。大きなお寺のお祭りでは、お祈りの後、バリ舞踊が上演されたり、お約束のように楽団全員がトランスに入っちゃったり、闘鶏大ギャンブル大会が合わせて開催されますが、いちげんの観光客で、そこまで参加するのは難しいです。なんらかの理由で、その村に住んでいたりしないとね。

2005年3月9日
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