このたびはジャワ中部地震に、さっそくご心配をいただき、誠にありがとうございました。
被害のあったジョクジャカルタは、バリ島から西へ飛行機で約1時間、東京/大阪ほどの距離(約560km)で離れておりましたので、バリ島に何ら影響はございませんでした。
みなさまのご厚情に感謝申しあげるとともに、これからも引き続き、ご高配を賜りますよう、お願い申しあげます。
また、私たちは同じインドネシアに暮らすものとして、被災地の皆様方をできる限りの支援をしていくつもりでございます。
あわせて、ご協力いただければ誠に幸いでございます。
(2006/5/28)
っと写真1。まるで地震現場のようですが、これは以前にご紹介した、うちの隣のミニ開発建設現場の現状です。いちおう基礎部分は地中にあって、そこから柱用鉄筋が林立しております。鉄筋の量は大丈夫でしょうか?姉歯さん。
写真2
ジョクジャの地震でも、あのボロブドゥール遺跡は大丈夫だったようですが、子供の頃、エジプトのピラミッドや日本の古墳は、どのようにして作られたのか?なんていうクエスチョンがあったものです。この工事現場にも重機のたぐいは一切ありません。全部手作業。地震の復旧や人命救助が遅れるのもうなづけます。
で、この柱、中に鉄筋はあるものの、どのようにして垂直を出すものか、見ていてもわかりません。鉄筋を囲う型板というのでしょうか、それは2〜3本分用意されているようですが、どのように垂直を出しているのか不明であります。
写真3。そして、板で囲って、バケツリレーで、その場でこねたセメントを流し込みます。コンクリートミキサーも少しありますが、このような工事には登場しません。救急車というものも、こちらでは病院が持っているもので、消防にはありません。今回の地震の映像でも、救急車、1回しか映りませんでした。
そして、柱が立つとその間はレンガでふさぎます。もちろん、なかに鉄筋は入っていませんので、寄りかかると倒れるかも。写真4
柱と壁ができると、今度はハリを渡します。
写真5。下からの支えに竹を大量に使っているところが庇。ここでも、どのように水平を出しているかナゾ。そして、写真にはありませんが、この上に屋根を「置く」わけです。
地震、台風大国・日本で育った方なら、これが一見して危ないものであるかが、すぐわかるでしょう。高級建て売り住宅でこれですから、今回の地震にあった地域の貧しい民家がこれ以下というのも、すぐわかります。そのうえ、地震発生時刻が早朝ということで、まだ、みんな家の中にいたのでしょう。しかも、みんな大家族ですからね。おまけに、病院、医師、医薬品なんかはふだんから恒常的に足りないんです。
また、今回の地震では大火事がおきていません。通常はプロパン、いえ、貧しいご家庭では石油コンロ、マキが普通で、朝食の準備をしてる家がなかったんでしょうね。不幸中の幸いでした。日本のみなさまも地震は他人事ではありません。どうぞ、お気をつけください。今回の表紙のコは、ジャカルタ出身。実物はもっとかわいいです。
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